2019年12月29日 配信
「ふなぽーと」とは?

 「船橋市在宅医療支援拠点ふなぽーと」は、船橋市医師会が船橋市から在宅医療支援拠点事業を受託して2015(平成27)年10月に開設、4年が経過した。

 それまでの名称は「船橋市在宅医療支援拠点」。硬い印象で市民に覚えてもらいにくいという意見が有識者から上がり、公募した愛称約330案の中から選ばれたのが「ふなぽーと」。「ふな」は「船橋」から、「ポート」は「PORT」で「港」という意味があり、船橋は港町でもあることから、「安心して戻れる港のような存在でありたい」という意味が込められているという。

在宅医療の理解を広め、相談窓口にも

 「ふなぽーと」はこれまでも、病気そのものの相談や介護保険の使い方、先々の見通し、退院後のこと、病院が通いにくくなってしまったのでどうしたらいいのかなど、市民の不安や疑問などに応えてきたという。

 そして、連携している相談先を紹介し、相談することは市民に任せる、というスタンスを取っている。もちろん紹介先には相談があるかもしれない件は伝えている。

 相談者一人一人に介入すべきではないそれぞれの諸事情があるとの配慮から、「ふなぽーとでは抱え込むことはせず、適切と思われる連携先につなぐことを目的としています」と佐々木さん。

 さらに、在宅医療への関心や興味のきっけかけづくりとして、東武百貨店で開催する「ヘルシー船橋フェア」や市民公開講座、自治会、町会などへ出向いての出前講座、公民館の集会室やミニデイなどでの講話なども開催。病気を持ちながらも自宅で暮らし続ける在宅医療について、元気なうちに情報を得ておくことが大事になる。

今後の課題は「看取り」について

 船橋市では昨年は約4000人だった死亡者が、今年は5000人を超えるかもしれないといわれている。全国的に見ても、8割が病院で死を迎えている医療情勢がある。そこで問題になるのが、適正な救急車の利用。救急車は本来命を救う目的で稼働するものだが、看取り目的で救急車を呼ぶケースは少なくないという。

 「救急車の台数や人材には限りがあるので、若い方や本当に緊急を必要とする方が利用できない社会ではいけないと思います。適正な救急車の利用や地域での看取りについての環境作りなど、これから整えていく必要があります」と佐々木さんは意欲的に話す。

取材協力


船橋市在宅医療支援拠点ふなぽーと
事務局課長・訪問看護認定看護師
総括者 佐々木ゆかりさん
TEL 047-409-1736

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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