2020年02月28日 配信
くらす
「里の秋の子」は、葛飾の子たちです。江戸名所図会にも残る「勝間田の池」「春日山」の辺りは彼らの遊び場。子らは生涯にわたって先生を慕いました。
この子らに「日本は勝つ!」と真面目に教えた斎藤信夫先生は、終戦直前に2カ月間の応召で戦争を体験。除隊しても葛飾国民小学校の教壇には立てませんでした。故郷、成東でしばらく「放心状態」だったと、亡妻好枝さんは語りました。
そんな時に作曲家の海沼実さんから声がかかり「星月夜」は一部を手直しし、童謡「里の秋」として再誕生したのです。昭和20年12月24日にNHKラジオ番組「外地引き揚げ同胞激励の午後」の中で当時小学5年生の川田正子さんが「里の秋」を歌い上げ、大反響を巻き起こしました。斎藤先生は「里の秋の付き人」と言い、静かな詩作の日々を過ごし、ようやく立ち直ったのは「蛙の笛♪」を作詞した頃でした。
葛飾湧水群の一つには「ゲエロの池」があります。宝成寺の本堂は龍の天井画があり美しい。当時を思いながら「夢のお馬車♪」を歌うのはいかがでしょう。
次回は、詩情あふれる旧葛飾郡の惣社葛飾神社を訪ねます。
往年の齋藤信夫先生と里の秋の歌碑
葛飾の子が遊んだ春日山にある葛飾田圃の碑(葛飾土地改良記念碑)
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