2015年06月10日 配信

6/10(水)民間2企業の配達員が地域の見守り活動に協力

市内11番目の協定を締結

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船橋市とウーベルフーズ(船橋市高根町2661-1)および布亀(兵庫県西宮市)が「船橋市地域見守り活動に関する協定」を結び、その締結式が船橋市役所で6月1日と4日、それぞれ開催された。

ウーベルフーズは牛乳の配達、布亀は医薬品の配達業務を日々行っている。そこで、配達先の顧客自宅で何らかの異変を発見した場合、船橋市の福祉サービス部地域福祉課に連絡するという協定が結ばれた。

企業から連絡を受けた場合、市役所が状況を伺い、町会、自治会、社会福祉協議会、民生委員をはじめ、市の関係部署や警察署、消防署と連携を図り、状況把握や必要な支援等の対応を実施する。

具体的な異変とは、新聞が溜まっている、配達した牛乳が玄関先から数日経過してもそのままになっている、洗濯物が干しっぱなし、異音や異臭がするなどの状況を指す。

実際、ウーベルフーズでは配達先の玄関のチャイムを鳴らしても反応がなく、玄関の鍵が空いていたことから異変を感じ、ドアの隙間から中を覗くと、高齢者が倒れているのを発見。その後、配達員が救急車を要請し、一命をとりとめたという事例が、同協定を結ぶ以前にも数件あったという。

また、「緊急事態の際は消防署や警察署に直接連絡するが、それ以外の異変に気づいた時はどこに連絡して良いか困ることも多い」と話す。

「今回の協定を結ぶことで、社員も安心して市役所に相談することができます」とウーベルフーズの代表取締役・上村英輝さん。

同社は製品販売の他にも、ゴミだしや草刈などの生活支援サービスを行っている。日頃から配達先の客とコミュニケーションを取るようにし、いち早く異変に気づける体制を目指している。

同様に、布亀では市内約3000カ所への配達業務を行っている。創業当時より顧客との関係性を大切にしてきたという同社では、引き続き、体制強化を目指す。「商品を受け取った時に、配達員と日常会話を楽しんで欲しいです」と布亀のマザーケア宅配事業部管掌部長の後藤司さんは話す。

「日々の生活の中で、様々な人々が多くの視点で見守っていける体制づくりが大切です」と松戸徹船橋市長もコメントした。

同協定の締結は、京葉ガスやセブンイレブンを始め、今回で全11団体となる。最初の協定締結より2年半が経過し、実際に市役所に報告があった事例は2件とのこと。

「高齢者が増える中で、少しでも孤立死を防ぐために、これからも市内の団体と協定を結んでいく予定です」と地域福祉課、課長補佐の西川弘子さんは話す。

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MyFuna編集部

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