2016年02月11日 配信

2/11(木)船橋のなし水面下の下準備「剪定」

美味い梨を作るために欠かせない作

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今季の船橋のなし生産に向けて冬季に行う「剪定」作業が昨年12月から今年3月初旬にかけての間、船橋市内の各農家で行われ、好天に恵まれたため順調に進捗している。

年末からここまで比較的晴天の日が続いてきた今年、梨農家の作業が例年以上にスムーズに進捗。二和の梨農家「船芳園」(船橋市二和東2-6-1)では例年よりも1カ月程度早い作業スピードで剪定作業がまもなく終わりを迎える。

梨農家が冬季に行う作業の中でも「たい肥」入れ替えに次いで重要な作業だとされる「剪定」。枝の成長を予想し、春から初夏にかけて葉が生い茂った時、葉同士が被って日光を遮り光合成を妨げないよう、細かい気遣いが求められる作業。

「剪定の良し悪しで実の成熟具合が変わります。また、一本の枝から採れる梨の収量にも差が出てきます」と、剪定という地味な作業の重要性を語る船芳園の加納芳光さん。

剪定の際には、枝の伸びる方向や伸び具合、1年目の枝なのか2年目以降の枝なのかを見極め枝を棚に括り付けていく。また、葉になる芽なのか、花になる「花芽」なのかなを見極め、必要な芽を選び出し不要な芽を一つずつ手作業で摘み取る。剪定の段階で一本の枝に対して約8個の花芽を残していく。

この段階で3分の1から4分の1に芽を間引くのだが、船芳園では約220本の梨の木を栽培しているため、農園全体では50万個を超える芽を一つずつ確認し手作業で間引いていく作業を行っている。

船芳園では、昨年の剪定で括り付けるのに使用した紙紐は、このタイミングで全て新しいものに変えていく。昨年作業した枝を今年も同じ方向に伸ばしていく場合には新しい紐に変える必要はないのだが、「紙紐にダニが寄生し、越冬する場合があります。暖かくなると葉の裏にダニが寄生し、木の病気を引き起こすことがあります。紙紐を新しいものに変えていくのは手間がかかりますが、一つ一つの作業を手間を惜しまず丁寧に行っていく事で、美味しい梨を作ることができるんです」と加納さん。

「船橋市内の梨農家の多くがこれらの手順を冬の間に丁寧に行い、春の受粉に備えています。手順を一つ飛ばすことで作業効率は上がりますが、収量や味に少しずつ差が出てくるものです」とも。

上記の手順のほか、船芳園では花芽が枝に生える向きにも注意を払うという。花芽の向きによっては、実をつけたときに枝に接触し、成長不良や傷の原因を招く場合もある。これらの判断全てを瞬時に行いながら、枝を曲げ、芽を間引いていくのだ。12月から3月にかけて行うこの繊細な作業が、どれだけ丁寧に行われているかで、梨全体の収穫量に大きな差が出てくるのだ。

梨の生育に関する裏舞台を知る事で、盛夏に食べる梨の甘みが増したように感じられるのは一大産地ならではの醍醐味だろう。

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↑冬季とはいえ、強烈な紫外線から身を守るために完全防備が必要

↑剪定で出た枝は、市内のピザ店「コンパーレコマーレ」で薪として
ピザ釜に使われる

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↑手前が剪定済の枝、奥の枝はこれから剪定を行う  
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