1/3(日)市船が高校選手権3回戦で敗退
80分間の激闘、PK戦で決着
市立船橋高校サッカー部が1月3日、第94回全国高校サッカー選手権大会3回戦をフクダ電子アリーナ(千葉市中央区川崎町1-20)で、福岡県代表の東福岡高校と対戦、80分間の激戦の末に勝負はPK戦にもつれ込んだが惜しくも敗退した。
この日の相手は夏のインターハイ全国大会決勝戦で辛酸をなめさせられた東福岡高校。「特別に意識して練習していませんが、頭の片隅にはどこかに(夏の結果が)残っています」と、朝岡隆蔵監督が語る宿敵。
この日は序盤から一進一退のスピード感ある攻防が繰り広げられるスリリングな試合展開となった。
先に相手ゴールを脅かしたのは市船。前半5分にカウンターからの攻撃を工藤友暉選手(3年)が押尾大貴選手(3年)に繋いだ。東福岡ディフェンスをさらりとかわし、押尾選手は左足でシュートを放ったが枠を外れた。
続く21分、快足を活かしてディフェンスラインを抜いた矢村健選手(3年)がGKと一対一のチャンスを得るが、脇野敦至選手(3年)の好守に阻まれる。市船は、その後も押野選手のサイドからの切り崩しや矢村選手の快足で幾度となくチャンスを作り出すが得点には結びつかない。
一方、市船の攻撃をしのいだ東福岡にも再三のチャンスが生まれたがこちらも市船の堅守によって得点には結びつかなかった。
前半だけで両校合わせて10本以上のシュートを放ったが、互いに得点につなげる事が出来ず試合は後半に持ち越した。
後半11分、キャプテンの椎橋彗也選手(3年)に代わってエース永藤歩選手(3年)が出場、さらに強力な攻撃を仕掛ける。杉岡大暉選手(2年)、永藤選手らの猛攻が東福岡ゴールを狙うが強固なディフェンスとGK脇野選手の堅守で全てシャットアウトされた。
めまぐるしく攻守の切り替わる後半残り5分。35分に押尾選手に代え西羽拓選手(2年)、38分に矢村選手に代え太田貴也選手(2年)を投入しさらに攻勢を強める。両チームともに決定打につながるチャンスを作り出すものの、得点にはつながらないまま80分が過ぎた。
試合の決着は、夏のインターハイ決勝と同様PK戦に委ねられることになった。市船2人目のキッカーがGK脇野選手に阻まれ、東福岡の5人目が決めれば雌雄を決する土壇場、市船GK寺尾凌選手(3年)がゴールを死守、会場のボルテージはこの日の最高潮に達した。
キックを成功させれば振り出しに戻せる市船の5人目。東福岡GK脇野選手がこの試合最高のセーブを見せシャットアウトし勝負がついた。激しい攻防の繰り広げられた80分を称え、会場全体が両チームの健闘に温かい拍手をおくった。
試合後、1対1の同点からPKで雌雄を決したインターハイ決勝と比較して「課題だったゲームコントロールは改善できた。失点もなかったので成長している。夏は気持ちが入りすぎて止められなかったPKもセルフコントロールが成功し、落ち着いて止める事が出来た」と、冷静に分析する寺尾選手。
「試合は全体的に想定内だった」と評した朝岡監督。「実力のあるチームだったのでチャンピオンを狙わせたかった」と、残念そうな表情を見せ、「ワンプレーの大切さを伝えた。運ではなく決めるべき時に決める力は一つ一つの積み重ねからくる」と、この試合の結果について語った。
※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。 Sponsored by MyFunaサポーター 記事の場所
|