2015年12月14日 配信

12/14(月)クボタ京葉工場の柿崎守さんが市長を表敬訪問

新型耐震管の製品化・量産化を実現

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市内企業である「クボタ京葉工場」(船橋市栄町2-16-1)の鋳物仕上工の柿崎守さん(56)が12月8日、船橋市市役所を訪問し、平成27年度の「卓越した技術者(現代の名工)」として金属材料製造の職業の部門で厚生労働大臣より授彰したことを松戸徹市長に報告した。

この授彰は、水道用鋳鉄管の法廷耐用年数は40年とされるが、管材料として100年以上の寿命が期待できる「新型耐震管(GENEX)」の製品化・量産化を実現したことによる。GENEXの主な特徴としては、従来の耐震管と比較して施工性の向上、コスト縮減、管路の長寿命化が挙げられる。

柿崎さんのラインで従来の鉄管を改善し、また量産化が可能になったことにより、同製品は月平均4000トンを出荷するまでの主力商品となっている。

耐震の性能としては、阪神・淡路大震災でも管路には全く被害がなく、その後の各地の大地震でも被害件数はゼロとなっており、災害に強いライフラインの構築に大きく貢献している。

それゆえ地震国である日本での実績や長寿命化が海外でも注目され、米国(ロサンゼルス)での受注にも成功している。また、船橋市の姉妹都市であるヘイワード市にも納入しているという。

これまで一番苦労したことについて松戸市長に尋ねられると、20年前のリビアへの輸出物件が一番思い出深いという柿崎さん。鉄管を掘り起こす作業があり、他メーカーのものは錆たり不具合がでたりしていたが、同社のものは何も欠陥がなかったという。

柿崎さんは、「うれしいのが正直な気持ちだが、その反面、自分がいただいていいものなのかとも思った。周りのスタッフ、上司、仲間などの協力があってのことなので、感謝したい」と受賞の感想を話した。

今後については、「何らかの恩返しをしたい気持ちが強い。若手の指導にはカンやコツを教えていかないと技能の伝承は難しいが、これから指導をしっかりして、若い人を育ていきたい」と話した。

「この受彰は仕事をやってきた証であり、真摯に極めてきた成果。日本の技術力が世界の先頭を走っていってもらいたいので、これからも頑張ってください」と松戸市長は励ましの言葉を送った。

尚、「卓越した技術者(現代の名工)」については、平成27年度は19部門で計150人が授彰。千葉県内では8人、船橋市においては柿崎さんのみが授彰。過去10年間において、船橋市からは柿崎さんを含めて3人(いずれもクボタ京葉工場)が授彰している。

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MyFuna編集部

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