2015年03月13日 配信

3/13(金)グランドホテルで改正、介護保険制度勉強会

介護保険圧縮や自己負担額引き上げの影響は

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 船橋グランドホテル(船橋市本町7-11-1 TEL047-425-1121)で218日、今年の4月から施行される介護保険制度の法改正に伴った勉強会が行われ、市内のケアマネジャー・ヘルパーを中心に100人以上が参加した。

 

 介護保険制度の法改正にあたり、船橋市内でも、福祉に関わるさまざまな団体が4月からの対策を実務的に勉強することを目的として、勉強会を開催している。 この日の主催は、各種の在宅サービスを提供するエルケア(船橋市湊町2-5-4)。講師は日本ケアマネジメント学会副理事で、NPO渋谷会議サポートセンター事務局長の服部万里子さん。

 

 介護保険の報酬は3年に1度改定があり、その改定が今年の4月となる。厚生労働省の発表によると、今年の改定は介護報酬全体で2.27%のマイナス改定と言われている。それにより、サービスを提供する福祉関係の事業者のみならず、介護保険を利用する高齢者にとっても大きな影響がある。

 

 今回の改定のポイントは大きく3つ。1つ目は、要支援1~2の高齢者が利用している訪問介護と通所介護のサービスのうち予防給付は、各自治体が実施する地域支援事業に移行する。

 船橋市ではこの改正にともない、サービスの多様化と支援の幅を広げるよう検討を開始。移行時期は平成29年度までの範囲で自治体ごとに決定できる。船橋市は平成28年度からの移行とし、詳細については今年の夏頃から船橋市より、事業者向けの説明会を順次開催する。

 

 2つ目は特別養護老人ホームへの入所は要介護3以上(特例もあり)の高齢者のみとなるということ。3つ目は、2015年の8月より介護保険制度創立以来初めて、現在1割の自己負担割合が引き上げられ、介護保険の利用者のうち、約20%の人が2割負担になると言われている。自己負担割合については6月以降、各自治体から通知が届く予定だ。

 

 今回の改正は「自立支援」に力を入れ健康寿命を伸ばすことと、地域資源と言われる、市民団体等の協力により、介護保険の費用全体を圧縮しながら、サービスの幅を広げていく方向性だ。

 

 現在利用しているサービスについて、4月以降も同じようにサービスが利用できるか不安を抱える高齢者も少なくない。要支援1・2の高齢者は各地域にある地域包括支援センターから、また、制度の改正によりサービスの変更がある人は担当のケアマネジャーから説明がある。

 

 また、福祉関係の事業所も、マイナス改定により事業の収入が減収になる事業所もあるため、対応に追われている。有資格者の人員配置や処遇改善等の環境整備、リハビリを積極的に導入するなど、各対応により加算を算定できるが、そのためには環境整備や書類の提出なども発生するため、各事業所のサービス内容によって課題は異なる。

 

 「介護保険の報酬改定についての対応にしっかりと準備することで、利用者へ安心を提供できます。また、利用する高齢者の立場に立って、医療・介護・リハビリ・看護が今まで以上に連携し、在宅療養の継続性を高めて行きたいと思います」と、服部さん。

 

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※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
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MyFuna編集部

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