2015年02月28日 配信

2/28(土) 「デジタル復元師」が出身小学校で「夢」実現を講演

6年生対象に「仕事に夢をかける」テーマに

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 市内最西部にある小栗原小学校(船橋市本中山3-16-12、 TEL 047-334-4733)の体育館で2月23日、「仕事に夢をかける」をテーマにした公園が、卒業間近の6年生150人を対象に行われた。

 6年生の学習の締めくくりとして行なわれた同授業。この日、講師を務めたのは、36年前に同小学校を卒業した「デジタル復元師・彩色家」小林泰三さん(48)。「むかしの人が見てきた色」について語った。

 小林さんは、「日本の国宝、最初はこんな色だった」(光文社)を出版しており、デジタル復元師としてNHKなどのテレビにも出演している。小学生のときから絵を描くことと、美術が好きだった小林さんは、大学卒業と同時に学芸員の資格を取得。

 大手印刷会社に就職し、その「好き」の延長として画像技術により色を再現する仕事を手がけた。日本美術「狩野派の屏風・花下遊楽図屏風」や「地獄草子・生きている地獄」などで数々の賞を受賞。現在は、美術のデジタル復元事業として「小林美術科学」(兵庫県三田市)を運営している。

 
 この日は、小林さんが手がけた日本美術品の使用前・使用後といった画像を見せた後、児童に向けて、「今の仕事の原点になっているのが子どもの頃から絵をかくのが大好きだったという気持ち。だから、何が好きか? その好きという気持ちを未来に向けて大切にしてしてください」と、メッセージを送った。

 
 講演の後半には体験時間を設け、、小林さんが手がけた高松塚古墳の本来の絵を再現したミニチュアを下からのぞいたり、豊臣秀吉の第2夫人であった淀殿の着物の試着や、合戦絵巻物をアニメのように動かして楽しむ体験を行った。

 
 最後に、子どもたちの代表3人から仕事に対して質問があると「私の仕事は私自身が作ったのでまだ日本では私しかいないこと、色を再現したい日本美術はまだまだあるので、そこから世界に発信していきたい。そして、この仕事は『新しい』と『守っていかなければならない』ということのがあるので、誇りを持って頑張っていきたい」と、話した。

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高松塚古墳の汚れた壁画 デジタルで再現鮮明な画像
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高松塚古墳を下からのぞこう 淀殿の着物を試着
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巻きながら見る絵巻物 質問に立った6年生
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小林泰三さん  

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
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MyFuna編集部

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