2014年12月11日 配信

12/11(木)勤労市民センターで認知症シンポジウム開催

認知症の現状と将来を考える

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 船橋市勤労市民センター(船橋市本町4-19-6 TEL047-425-2551)で12月6日、「第4回船橋市認知症シンポジウム」が開催され、関係者、市民合わせて280人以上が参加した。

 同シンポジウムは船橋市認知症ネットワーク研究会が主催。初めに、さいたま市認知症疾患医療センターの丸木雄一さんが「認知症の現状と将来」について講演を行い、その後シンポジウムが開催された。

 高齢者の増加に伴い、現在65歳以上の5人に1人は認知症と言われている。また、治療法が進歩し10年前よりも認知症の進行を抑制させたり、遅らせることができるようになったという。

 現在、認知症の薬も以前より選択の幅が広がり、症状別に薬を服用することができるようになった。また、薬だけでなく、作業療法を同時に行うことで、認知症の進行速度を遅らせることができるといった事例も発表された。

 「認知症は完治する病気ではありません。しかし、早期発見をし、正しい処方と対処法を実施することで、認知症の悪化や進行速度を抑えることができます」と丸木さん。

 また、認知症は高血圧・糖尿病・高脂血症・心臓病・肥満・喫煙者など、生活習慣病と言われる病気を抱えている人ほど、認知症の予備軍と言われている。「だれでも認知症なる可能性がある病気だからこそ、日々の生活習慣の改善が必要です」とも。

  

 後半のシンポジウムでは、市内の福祉関係者により実際の事例に基づいた、認知症について講義が行われた。「当初は誰に相談していいかもわからなかったが、地域の支援により、ひとりで不安を抱えなくてもいいということを知って、安心しました」と認知症の人と家族の会千葉県支部の乾麻由美さんは話す。

 「認知症という病気を多くの市民が知ることで、地域での支援が広がり、今まで以上に支え合うことができます」と話すのは、包括支援課の大野貴子さん。現在船橋市では、市内9ヶ所に設置されている地域包括支援センターと市内20ヶ所ある在宅介護支援センターが窓口となり、認知症や高齢者の介護について相談を受ける。

 認知症の啓蒙活動として、船橋市グループホーム連絡会ではオレンジプランのオレンジから名称をつけた「オレンジカフェ」という活動を行っている。オレンジプランとは2012年9月に厚生労働省が公表した、「認知症施策推進5ヵ年計画」の名称だ。

 今年の10月、船橋イオンモールの福祉まつりで第1回オレンジカフェを開催。「多くの方に認知症の病気のこと、診断方法など知ってもらう機会となりたい」と同会の山岸大輔さん。

 船橋では平成26年10月に千葉病院(船橋市飯山満町2-508)が認知症疾患医療センターとなり、精神疾患だけでなく、認知症の患者の受け入れを始めている。

 同シンポジウムの参加団体は下記の通り。

船橋市医師会、船橋歯科医師会、船橋薬剤師会、認知症サポート医会、船橋市精神科医会、船橋市介護支援専門員協議会、認知症の人と家族の会(千葉県支部)、船橋市ソーシャルワーカー連絡協議会、船橋市老人福祉施設協議会、船橋市認知症高齢者グループホーム連絡会、船橋市介護老人保健施設協会、船橋市訪問看護ステーション連絡会、船橋市訪問介護事業者連絡会、船橋市。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
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MyFuna編集部

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