中小のモノづくり企業が連携した世界的プロジェクト
船橋市内に本社を構えるモノづくり企業・パール技研(船橋市旭町2-8-31 TEL047-438-6648)が参加した「江戸っ子1号8000メートル実験」について同社社長の小嶋大介さんが2月27日、塚田小学校体育館で講演を行った。
同社が参加した「江戸っ子1号8000メートル実験」とは、中小企業の連携によって成功した世界初の事業。3Dカメラによる深海8000メートル状況下での深海魚撮影を、千葉県沖200キロメートルの海域で行った。
同プロジェクトに参加したのは、同社を含めた中小のモノづくり企業4社(杉野ゴム化学工業所、浜野製作所、ツクモ電子)と、芝浦工業大学、東京海洋大学、東京東信用金庫、海洋研究開発機構(JAMSTEC)といった団体。
産学官の連携事業で、大阪の中小企業が連携して「まいど1号」で宇宙へ向かったことに触発され、「関西が宇宙なら、関東の下町は深海だ」と、杉野ゴム化学工業所の杉野行雄社長が立ち上げた。
この日の講演で小嶋社長はプロジェクトに関わり始めた経緯や、その間の苦悩、未経験の状態からどのようにして深海に対する知識を身に付けて行ったのかなどをわかりやすい言葉とスライドで紹介した。
実際に深海に持ち込んだ事で大きさが6分の1になってしまったカップ麺の発砲スチロールカップや江戸っ子1号の模型、深海の映像などビジュアルで理解しやすいものを多用し、少しでも子どもたちの理解が進むように工夫した資料を使用した。
自身も子育てをしている父である小嶋さんは、講演の中で「途中で投げだしたくなるような事がたくさんあったけど夢を見る事、努力することが大切」と、夢を持つことの大切さについて熱いメッセージを児童たちにおくった。
この日講演を聞いた伴野愛華さん(12)は、「初めて見たこと、聞いたことをわかりやすく教えてもらった。将来の仕事を選ぶ参考にしたい」と感想を語った。
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