無病息災を願って正月飾りを焼く
農産物直売所「味菜畑」のそばの畑(船橋市豊富町1482)で1月19日、無病息災を願って「どんど焼き」が行われ、市内から約50人の親子が参加した。
「どんど焼き」とは小正月(こしょうがつ=1月15日)の行事。田んぼや空き地に、長い竹(おんべ)や木、藁)、茅、杉の葉などで作ったやぐらや小屋(どんどや)を組み、正月の松飾り・注連縄(しめなわ)・書き初めなどを家々から持ち寄り、1ヶ所に積み上げて燃やすという、日本全国に伝わる正月の火祭り行事。
どんど焼きの火にあたり、その火で焼いた団子を食べれば、その1年間健康でいられるなどの言い伝えもあり、無病息災・五穀豊穣(むびょうそくさい・ごこくほうじょう)を祈る民間伝承行事としても伝えられている。
この日は「NPO法人船橋子ども劇場」(TEL047-424-0851)主催の元、初めに年男・年女の参加者から団子を蒸篭で蒸したまゆ玉が撒かれた。正月飾りと一緒に積み上げられた薪やぐらへ子ども達が点火すると、一気に火が燃え上がった。
火がまんべんなく広がるのを待つ間、参加者全員で「花いちもんめ」などの昔ながらの遊びを楽しみ、手作りのとん汁も配られた。
どんど焼きの残り火では参加者全員がソーセージやナゲット、お餅などの持ち寄った食材を竹串に刺して火に当て、焼きたての味を楽しんだ。中にはミニバーベキューさながらの網焼き牛タンを味わう参加者や、会場の畑近くに店舗をかまえる「農産物直売所 味菜畑」(船橋市豊富町1482-235 TEL047-456-2750)でさつまいもなどの食材を追加で購入しにいく参加者の姿も見られた。「こんな風にソーセージを焼いたことなくて、楽しい」と、笑顔をみせる男の子。
スタッフの石沢さんは「子ども達が昔ながらの伝統を体験するほかに、火の取り扱いについても学んでもらいたい」と語る。「最近では市内でどんど焼きができる畑も減ってきてしまいましたが、今後も続けていきたい」とも。
同団体は1975年に活動を開始し、演劇鑑賞を軸に、遊びや自然体験、社会体験などの子育て応援事業を行なっている。
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