2012年02月27日 配信

2/23(木)うつ病、認知症の早期発見に地域コミュニティの再構築を

第13回「心の健康セミナー」で船橋市に提言

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 主催者を代表してあいさつする

鈴木洋文会長

講師を務めた旭俊臣院長

 

 

 

 船橋市精神保健福祉推進協議会と船橋市医師会は223日、船橋市民文化創造館きららホール(フェイスビル6F)で、第13回心の健康セミナー「震災後の陸前高田市でのこころのケアの体験から」を開催した。旭神経内科リハビリテーション病院の旭俊臣院長が講師を務め、約100人の参加者が聴講した。講演には耳の不自由な人のために手話通訳と、OHPによる要約筆記なども用意された。

 

はじめに主催者を代表して、船橋市精神保健福祉推進協議会の会長である同和会千葉病院の鈴木洋文院長があいさつ。続いて講師の旭院長が「千葉県こころのケアチーム」として4月と5月に、東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県の陸前高田市での活動内容を報告。精神科医である旭院長と看護師、医療相談師、作業療法士、臨床心理士とともに、約60カ所の避難所を巡回したり電話相談をもとに自宅訪問したりしたことなどを説明し、現地では震災後のPTSD(心的外傷後ストレス障害)などの症状を訴えている人が増加し、特に高齢者のうつ病や自殺予防など心のケアが重要な課題となっていることを明らかにした。

 

この状況を受けて、旭院長は「心のケアとリハビリテーション」を目的に、巡回型のデイケアを行う「心のケア・リハビリチーム」を結成。医師、保健師、リハビリスタッフ、臨床心理士、医療ソーシャルワーカーなどと合同で、陸前高田市内の避難所や仮設住宅、医療施設、グループホーム、集会所などを訪問して心のケアと運動機能の診療・ケアなどのボランティアを継続的に行っていることを報告した。

従来型の介護保険などで利用できるデイケアは、デイケア施設などに訪問して受けるのが通例だ。だが、旭院長を中心としたリハビリチームは、直接避難所や集会所などに赴いて、ケアを行う新しい取り組み。被災地では、デイケア施設などが津波で流されたりして、復旧までに時間がかかることもその背景にはあった。

 

続いて、松戸市小金原地区での認知症予防教室の現状を報告。一般的には認知症患者は全国で150万人ぐらいと言われる中、「潜在的にはその3倍以上、500~600万人いると見られる。高齢化が急速に進む中、早期発見が大切だ」と旭院長、画像診断やPETなどを活用した検診による早期発見や予防指導を行うボランティアなどの育成に取り組んでいる事例を発表した。

最後に船橋市に対する提言として、巡回型デイケアの必要性や認知症サポーター・ボランティア(オレンジ声かけ隊)の育成、認知症・うつ病の早期発見への取り組みを強調。「最も重要なのは地域コミュニティを再構築すること。医療機関だけではカバーしきれないことは多い」と締めくくった。

講演後には参加者から活発な質問があり、旭院長はその一つ一つに丁寧に回答していた。

(高見)

 

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約100人が熱心に講演に聞き入った

手話通訳や要約筆記もついた
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講演後には活発な質疑応答も  

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