2011年05月15日 配信

5/15(日)被災地へとどけ千葉からの想い/とどけようfrom千葉

福島県内最大の避難所ビックパレットふくしま

1100人が避難する避難所で炊き出しを行った

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 船橋市内の経営者や有志らで構成されている『とどけようfrom千葉(通称『とど千葉』)』プロジェクトのメンバーはこの日、福島県最大の避難所であるビックパレットふくしまで、焼きそばとお好み焼きの炊き出しと、ヨサコイソーランや子ども達と遊ぶボランティアなどで避難所生活の慰問活動を行うため早朝から船橋を出発した。

 同プロジェクトは、震災直後の混乱時期にまるごみ船橋実行委員長の大原俊弘さんと株式会社A-TRUCK(船橋市高根町1706)代表の守屋慶隆さんが支援物資を満載したトラックで現地入り、支援物資を現場まで確実に届けるインフラが圧倒的に欠如している事実を目の当たりにしたのがきっかけで発足したという。NPO法人しゃり(市川市)がこれに協力する形で、市内及び近隣他市の経営者、有志、ボランティア団体など数多くの「何とかして物資を届けたい。少しでも役立ちたい」という思いと協賛金が集まり、これまでに週数回のペースで宮城県石巻市、宮城県仙台市、福島県郡山市、岩手県陸前高田市などの避難所へピンポイントで物資を届ける支援活動を行っている。

 この日の慰問活動は、焼きそばとお好み焼き600食の炊き出しに加え、ヨサコイチーム『維新~心ひとつ~』によるヨサコイソーラン披露、NPO法人しゃりによる子ども達と昔遊びを行うボランテイアの三本立て、総勢で30名を越える支援団が福島県郡山市にある避難所ビックパレットふくしまに向かった。

 同避難所は、福島県下でも最も収容人数の多い避難所の一つ、15日現在で約1100名が避難所生活を行っているという。

支援物資は充実

しかし、調理する場所がない

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↑紙おむつなど生活必要品の在庫

しっかり管理されている

↑すぐに食べる事の出来る物などは充実

 震災直後からの東電原発問題により家に帰ることのできなくなった住民の中でも高齢者や単身者が中心で、避難生活をしている同避難所。また、炊き出しボランティアや物資の受け入れをスムーズに行うため富岡町や川内町では臨時の職員を雇用し避難所の運営に力を入れている。そのため、約1100人の避難生活者と毎日のように日本全国からやってくるボランティアが使用している施設内トイレはかなり清潔に保たれている。また、自衛隊の活躍により「風呂は好きなときに入ることができる」と避難所の利用者。

避難所の食糧事情

 毎日の食事は、国からの補助金で町が某コンビニチェーンと提携し購入している。おにぎりとパンがメインだ。個人による火の元の使用が制限されているため野菜や果物、肉など生鮮食品を調理して温かいものを食べる事ができない。温かい食事を食べる事が出来るの、炊き出しボランティアが訪れる土日のみとなっている。ちなみに同避難所のすぐ近くにあるという別の避難所では調理施設が使用できるため新鮮野菜などの支援物資を受け付け、毎日の食事は自炊する事が出来るという。

 同避難所で生活を余儀なくされている50代の主婦は、「今日は炊き出しに並んで、ヨサコイみて…土日は速く過ぎるけど、平日は本当に一日が長い」と変化に乏しい避難所の日常を語ってくれた。

赤十字からの義援金と東電の一時金

 「近隣には飲食店や量販店が営業を開始しているが、買い物には行かないのか?」との記者の問いかけに、「温かいものが食べたい時や栄養が偏っていると感じるときには近隣飲食店での食事も行う。日本赤十字からの義援金で一時金として30万円は振り込まれているので当座の現金はあるものの、仕事も無くなり家にも帰ることのできないという先の見えない現状では使いづらい。東電からの一時金支給に関してはいつになるか分からない」と前出の主婦。また、「ようやく冷蔵庫などの家電も支給が決まった。ただし、高齢者や障害者、小さな子どもの居る世帯が優先。健康で働ける私達のような世帯は最期だからいつになるか…現金は、入居の際に必要になるものの為にとっておきたい。カーテンやテーブル、キッチンマット、玄関マット…こんなものを購入するだけで東電からの一時金100万円なんてなくなってしまうだろうから」と6月の中旬から始まるという仮設住宅の入居に向けた準備についても語ってくれた。

 避難所生活を続ける住民達は口を揃えて「炊き出しなどの支援がなくなってしまったら生活が出来なくなってしまう。赤十字などからの義援金は必ず被災地の私たちに届くので被災地や避難所の現状を知ってもらい、支援を続けて欲しい」と語る。生命の危機こそ回避できたが日常が戻るまでにはこの先も継続的な支援が必要になるだろう。

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↑ビックパレット内の避難住民が生活している

スペース。通路などを段ボールで区切っている

↓炊き出しボランティアが土日を中心に訪問
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職と住宅事情

 同避難所で暮らす住民の多くは「家はあるのに帰れない。仕事も続ける事はできないだろう。住む場所もこれから探さなければならない」と日常を取り戻すための情報を求めている。一方で、小学校・中学校に通う子どもを抱える若い世帯は新しい仕事を見付け、近隣のアパートを借り、新生活をスタートさせている。そのため、同避難所は、子どもの数が少ない。「土曜日には友達に会いに来たり、有名人の訪問などを楽しみに、避難所に遊びに来る子ども達もたくさんいます。日曜日はお父さんも仕事が休みなのでどこかへ遊びに出かけたりしているようですよ」と富岡町の女性職員。職と住宅を確保した世帯は新しい生活パターンになじみ始めている様子だ。

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↑自衛隊による風呂の提供 ↑仮設住宅の建築が進んでいる
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↑続けての訪問に住民から感謝の気持ちが

 贈られた

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↑同避難所で『番長』と呼ばれる青年も

 一緒になって盛り上がる

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↑避難所の住民ととど千葉メンバーが同じ輪

 でおどる

 

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 MyFuna編集部では、引き続き情報を集めながら義援金を集め日本赤十字を通じた寄付を送り続けます。また、実際に避難所や被災地へ訪問し必要とされている物資や炊き出しなどにも『とど千葉』プロジェクトを通じ積極的な協力を行ってゆきます。

◆Myfuna義援金募金

 千葉銀行 船橋支店 普通 4368378

 口座名義 MyFuna義援金募金 代表 山﨑健太朗

        (マイフナギエンキンボキン ダイヒョウ ヤマサキケンタロウ)

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とど千葉は思いに共感した有志の協力で

被災地への支援事業を行っている

厨房が備え付けになっているとど千葉の

専用車輌

◆とど千葉HP

 http://todochiba.jp/

◆とど千葉支援金口座

 千葉銀行 白井支店 普通3340035

 口座名義 とどけよう from 千葉 支援金 代表 大久保誠

        (トドケヨウ フローム チバ シエンキン ダイヒョウオ オクボマコト)

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

この記事を書いた人

MyFuna編集部

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