2010年09月12日 配信

9/12(日)第1回公開市民講座/船橋地域福祉・介護・医療推進機構

日本人の死亡要因

20年間続けて4位『肺炎』

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 日本人の死亡要因4位の座に20年間居座り続ける肺炎。(トップはもちろん悪性新生物『癌』)船橋地域福祉・介護・医療推進機構では、この肺炎に対する予防についての市民公開講座を勤労市民センターで行い43名の市民が参加した。

 講演によると、肺炎とはさまざまな病原菌の感染により肺に炎症が起こった状態のことをいう。一般的には体力が落ちている時や高齢になって免疫力が弱くなってくると、かかりやすくなるというのだ。肺炎の原因となる細菌やウイルスは、呼吸をするときに鼻や口から身体の中に侵入する。健康な人は、喉でこれらの病原菌を排除することが出来るが、風邪などをひいて喉に炎症が起こっていると病原菌が素通りして肺に入り炎症を起こす。

公開市民講座の講師

医療法人弘仁会板倉訪問クリニック 永谷計医師

 

 千葉県内で寝たきり原因のトップは、脳梗塞。しかし、肺炎は全体の4.3%の寝たきり原因となっている。肺炎になる原因の主なものに『誤飲』が挙げられる。しかし、口腔ケアを行っていることで仮に誤飲が起こったとしても何もしていない場合よりも、肺炎を招く率を大幅に減少させることが出来るのだ。肺炎の55%が細菌性のものであることを合わせて考えると口腔ケアで肺炎の多くを予防することが出来るとも言えるのだ。

 肺炎は年を重ねれば重ねるほどに死亡率が上がる傾向が見られる。予防には、肺炎球菌ワクチンが用いられるが、ワクチン接種していることで、肺炎にかかった場合の入院リスクは50%以下に、死亡リスクは80%以下に減らすことが出来るのだ。

 ただし、摂取後、1ヵ月後が抗体価のピークに、5年目には抗体価は80%に低下するというのだが、その予防効果は持続する。

 死亡原因のトップは癌であり、寝たきり原因のトップは脳梗塞であるが肺炎も非常に恐ろしい病気であることに変わりはない。ただ、医療の進歩により予防をする事ができる病気となったのだ。正しい知識を身に付けることで肺炎も恐れることはなくなったのだ。

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船橋地域福祉・介護・医療推進機構

理事長 高木恒雄医師

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※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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MyFuna編集部

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