2018年02月17日 配信

2/17(土)船橋の建設総合会社の女性社長が冊子「けんせつ姫」発刊
業界で輝く女性職人を応援

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 市内で建設・土木業を営む土佐工業(船橋市三咲4-11-6、TEL 047-449-7305)の女性社長・柴田久恵さん(45)が編集長となり「けんせつ姫編集部」を設立、2月3日フリーペーパー「けんせつ姫」を発刊した。

 「けんせつ姫」は、建築・土木業に携わる女性達の輝く姿を、同じ業界で働く女性たちはもとより、今後、同業界に夢を持っている学生に向けて制作されたもの。

 同誌では関東圏内の建設・土木業の10社13人の女性職人を取材し写真集形式で紹介したもの。職種は現場監督、防水化工職人、型枠職人、左官職人などさまざまで、それぞれの女性職人の、業界に入ったきっかけや仕事のやりがい、一日のタイムスケジュールを記載している。

 掲載写真は、ヘルメットや作業着、ニッカポッカを履いて仕事をする姿と、私服姿のリラックスした表情を一緒に掲載することで、それぞれの女性職人の「オン」と「オフ」の表情による違いを見せている。現場では、男性顔負けの活躍をする現場の女性たちにフォーカスし、私服姿の女性らしい様子と対比させた写真集は「けんせつ・建築の業界ではおそらく初めての試みではないか」と柴田編集長。

 発行人であり、同編集長の柴田さんは、21歳で会社を起業。自身も男性に交じってダンプカーを運転したり、土木作業に携わってきた。「私の若いころは本当に女性が少なくて、みんな珍しがってました。けれど、女性だからといって甘やかされることはなく、私も男性に負けないように、しゃかりきになって働いていましたね」と、当時を振り返る。

 最近では男女雇用機会均等法などで建設・土木業も女性の雇用を積極的に行う企業も多くなってきたが、「もっと多くの女性職人が日本の社会を支える職人として注目を浴びてほしい。自分には何ができるんだろう? 何をしたらいいんだろう?」という思いが常にあったという。

 発行については、本業とはまったく違う部分への投資になるため、社内からも反対意見があがった。しかし、建設業に関わる女性として、同じ業界で働く女性の職場環境をなんとかしたい、この業界を女性が一生働ける業界にしていくのは、自分にかせられた使命と考え、いざという時は自腹を切る覚悟で今回の発行に踏み切った。

 配布から約2週間経った現時点で、すでに、配布先から冊子の追加発送の依頼や、建設業女性活躍セミナー全国大会への参加依頼、大手建設会社から「けんせつ姫」との連携についてなどの問い合わせも受け、建設業界の女性就業環境に関して一石を投じる効果はあったとみている。

 「少しでも建設・土木業界に興味を持っている女の子に、先輩たちがキラキラと輝いて働いている姿を見てもらうことで、夢へ向かって一歩踏み出す手助けになればいいと思います。今後は、建設現場で働く女性達の座談会なども開催していければ」と、柴田さん。

 冊子はA4版24ページ、フルカラーで1000冊発行。建築・土木・造園学科のある関東圏内の高校・大学・専門学校や取材先の建築土木企業や関係団体などに配布された。すでに配布は完了しており、個人的に入手を希望する際は増刷か次号以降の発行を待ってほしいという。

 

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※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

この記事を書いた人

小林夢生

小林夢生

MyFuna編集部所属、ママ向け情報誌「Mamachi」の編集長。中学1年生(女)と小学校1年生(男)のママです。
ママが“元気”に“楽しく”子育てできる街づくりを目指しています!ハンドメイドマルシェをはじめ、各種イベント企画・運営も行っています。木曜日は「市場カフェ」で終日カフェスタッフもやってます。
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