2018年02月18日 配信

2/18(日)民話研究家の荒石かつえさんを祝う会

第57回久留島武彦文化賞個人賞受賞を祝して

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 京成船橋駅からすぐの場所にある「アロハ・グランドテラス船橋」(船橋市本町4-44-25、TEL 047-779-1439)で2月17日、荒石かつえさんの久留島武彦文化賞受賞を祝して「祝う会」が行われた。

 久留島武彦文化賞とは「おはなしの父」として、また「日本のアンデルセン」とも呼ばれる近代児童文化の開拓者のひとりである久留島武彦さんの残した大きな業績を記念し、日本青少年文化センターが1960年に制定したもの。この賞は、青少年文化の向上と普及に貢献した人に贈られ、さらなる発展に寄与しようとするものでもある。
 候補となる個人や団体は、自薦あるいは他薦で募り、その中から顕彰する。

 荒石かつえさんは北海道釧路市出身。1987年から船橋市で暮らす。そして船橋市を拠点に、子どもたちに民話の楽しさを伝える語り部として長年活動してきた。また市内だけでなく、沖縄の子どもたちへの紙芝居や民話の語り、大学での民話の紹介など、多方面での普及活動も続けてきた。今回、荒石さんが運営委員をしている「日本民話の会」が推薦をし、功績が認められ今回の受賞に至った。

 「うれしいことはみんなで祝わねば!」と、今回の受賞に対して祝う会を呼び掛けたのは、同会代表であり、日本口承文芸学会で理事を務めるなど同学会の第一人者でもある米屋陽一さんをはじめ、「日本民話の会」の立石憲利さん、高津美穗子さん、「船橋の民話をきく会」の須藤元夫さん、藤田英子さん、佐藤澄子さん。

 米屋さんからは、民話を通しての荒石さんとの出会いについてや、「全国民の中で船橋市民が選ばれたことを誇りに、また一つ船橋の財産が生まれた」と祝辞があった。

 列席者からは最初に松戸徹市長が祝辞を述べた。「戦後すぐの昭和21年に、船橋市では800冊の本を市役所の中に置いたという記録がある。船橋市にはそういった文化を大事にする精神が今に引き継がれているのだと気付きました。市が大きくなるにつれ、船橋市はこんな町だったんだということを、荒石さんをはじめ、みなさんが語っていくことが大事なことだと改めて思いました」と松戸市長。

 荒石さんは「私がもらった賞というよりは、みんなでもらった、みんなの活動が認められていただけた賞なので、とてもうれしいです。『日本民話の会』『船橋の民話をきく会』、また『船橋民話フェスティバル連絡会』で市内の小学校に語りに行っている仲間、紙芝居『ちゃりんこ』の仲間、家族、支えてくださったみんなでいただいた賞です」と話す。

 歓談後には、歌うバンジョー弾きの永生元伸さんによるバンジョーの演奏や、荒石さんがこの日のために用意したという「ドジョウすくい」を披露した。

 今年度の「久留島武彦文化賞」の団体賞は人形劇で活動する「ぽんぽこ劇団」(三重県)、個人賞は荒石さんのほかに、絵本作家・紙芝居作家の長野ヒデ子さん(神奈川県)が受賞。
 日本青少年文化センターでは1978年に巖谷小波文芸賞も制定し、今年度は「だるまちゃん」シリーズで知られる加古里子(かこさとし)さん(神奈川県)が受賞している。

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 代表の米屋陽一さん  松戸徹市長
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 うたうバンジョー弾きの永生元伸さん  「ドジョウすくい」
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※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

この記事を書いた人

大西俊子

大西俊子

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