2017年08月14日 配信

8/14(月)「魚UnLoc」が釣り人憧れの巨大魚「クエ」のハム製造に挑戦
1カ月熟成後に提供する予定

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 JR船橋駅北口、東葉高速線・東海神駅近くで白身魚を専門とする和食店「魚UnLoc(さかなアンロック)」(船橋市北本町1-4-4、TEL 047-421-5560)が白身魚の高級魚・クエのハムを作るため8月10日、船橋市地方卸売市場からクエを仕入れた。

 同店は5年前に「FOOD’s BAR unLOC」としてオープン。同店店主の西内大さんは「門構えをきっかけにお客さんが来る店にはしたくない」と、あえてフーズバーという名前にし、バーっぽい店構えで、和食、刺身等も提供してきた。オープンから3年ほど経ち、店の経営が軌道に乗った頃、「5周年で和の門構えの店にしよう」と決意。先月24日に「魚UnLoc」としてリニューアルした。

 西内さんは毎朝4時に船橋市場へ仕入れに行く。そうすることでたくさんの鮮魚の中から選び抜いた白身魚を仕入れているという。船橋市場内の鮮魚仲卸「川市」では大型魚の扱いも多く、西内さんとの付き合いも長い。仕入れた白身魚は西内さんが考案した「塩氷水真空熟成法」という方法で、その魚が一番おいしくなるタイミングまで熟成させてから提供しているという。

 そんななか、西内さんの仲間に「世界一」と言われるほど定評のあるイベリコ豚のハムを提供する店があり、「これって魚でもできるのでは?」とひらめいた。西内さんは「調べてみたが、魚のハムは家庭で簡単に作るものや、熟成と言っても2、3日熟成するようなものしかないことがわかったので、当店を代表するクエをまるごと使って、世界初の本格的なクエのハムにチャレンジすることにした」と話す。

 今回ハムにするために仕入れたクエは体長1メートル、重さ約12キロのものが2本。山口県下関で獲れたクエだ。仕入れたクエは店舗で皮を剥ぎ、頭を取り、内蔵、血合いを取った後、塩打ちして氷で冷やす。 その後、川市の協力を得て、川市の冷蔵庫で1週間保存。余分な水分が抜け、塩気が凝縮されたところで、再び店舗へ運ぶ。

 次に塩抜きをするが、塩抜きには日本酒を使用。その日本酒も熟成させた日本酒を製造する秋鹿酒造(大阪府)の純米酒を使用している。日本酒に漬けて1週間後、再び川市の冷蔵庫で乾燥させ、身が締まったところで天日に干す。

 「店舗だけではこの仕込みはできない。まず、クエが丸々冷蔵庫に入らないですからね。市場の川市さんの協力があって今回のチャレンジが実現した」と西内さんは話す。

 店舗でハムとして提供できるまでに、これから約1カ月かけて熟成させていく。今回仕入れたもう一本のクエは長期熟成にチャレンジするという。「イベリコ豚で48カ月熟成というものがあるので、クエでも同じようにできるのではないかと思って」と西内さん。

 「クエのハムというのは、まだ世界で誰も作ったことがないもの。簡単に作るハムではなく、しっかりと熟成させた本物のハムをクエで提供したい。日本人ならではの魚介のハムにチャレンジする」と西内さんは意気込みをみせる。

 同店の営業時間は18時〜24時。無休。

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今回仕入れた2本のクエ 皮を剥がしたところ
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  過去に仕入れた巨大クエ
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※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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