2018年03月18日 配信

やつやの茜浜物流センター(幕張LCオフィス)

3/18(日)酒販県内最大手の「やつや」と創業100年の老舗「おおみや」が合併
業界再編を見据えて強力なタッグを

 船橋市内に本社を構える酒販事業で県内最大手のやつや(船橋市前原東4-13-3 TEL047-408-0828)が、創業から100年を迎える老舗問屋の「おおみや」で知られる近江屋酒店(本町4-35-12 TEL047-422-8231)を昨年9月19日付で吸収合併、10月1日から新体制での営業を行っている。

 両社の合併話が表に出たのは2018年に入ってから。やつや代表の織戸豊さんは、「両社が協力し合う事で大きな相乗効果が生まれる」と話す。

 織戸さんによると、商圏が重なりあっているが顧客層は微妙に重ならないという。若い経営者層のチェーン化した会社が得意な同社と、老舗の大店が得意な「おおみや」。商圏が重なっている事で配送コストの大幅な削減が見込まれるのだという。

 また、今回の合併で「おおみや」に努める7人の熟練スタッフが同社に加わった。人材確保が困難な昨今においてベテランスタッフが7人も同社の事業に加わるのは大きなメリットだという。

 さらに、100人の歴史を持つおおみやと一緒になる事での業界内の信用も大きいという。創業からは100年近くになるが、酒問屋としては昭和40年代からの同社にとって、酒問屋として100年の歴史を持つ「おおみや」の暖簾はメーカーの特約契約などの面で大きなメリットがあるという。

 千葉県内でもトップクラスの地価を誇る船橋市本町。この目抜き通り「本町通り」に本社を構える「おおみや」だが、間口が狭いため倉庫や冷蔵庫を完備していてもその機能を完全に活かすことが出来ない。大型車両で納品にやってくると店頭に停車しての積み下ろしが困難になるため、これまでは小さい車両2台に分けてやってきていた納品。

 本町の「おおみや」店舗を近隣の小売や配達に特化させ、大型車両での納品は同社の幕張LCオフィス(習志野市茜浜1-8-1)に移すことで物流コストの大幅な削減、効率化につながるのだという。

 「高齢化が進み、徐々に市場が狭くなっていく飲食周辺業界は今後も厳しい環境が続く」と織戸さん。酒販業界も各社が生き残りをかけて様々な手法を駆使し経営を行っているという。そうした中で酒販業界では、県内初の合併案件。「規模が大きくなる事でメーカーとの交渉力を強化し、千葉の市場を守りながら育てていくためには、値段の勝負ではなく顧客のパートナーになる事が大切」とも。

 市場や消費者ニーズの変化による経営危機、後継者問題による事業継承の危機。環境の変化だけでなく様々な経営上の問題が訪れる現代では、広く俯瞰した目線を持ち、業界だけでなく周辺環境や大きな時代のトレンドなども見通す情報収集能力が求められる。酒問屋として得る最先端の情報を顧客の今後の経営に活かし、継続的な発展をサポートすることで互いに規模の拡大を目指していこうという考え。

 こうした織戸さんの経営に「おおみや」社長の津田さんが賛同、千葉県内の酒販業界全体の利益を考え、合併することを決断したのだという。合併後の「近江屋酒店」という社名は、当面はそのままに事業を継続。今後については「100年続いてきた社名を何らかの形で残す方向で提案している」(織戸さん)。どのような形で社名を残すのが良いか、おおみや側で検討中だという。

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