2015年10月01日 配信

船橋市内初の指定保育士養成施設「こども学科」の設立に関して、松戸徹市長と鳥居高之校長に話を伺った。
増加の一途をたどる船橋市内の待機児童。こども学科の開設で市民生活にはどのような変化があるのだろうか?

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鳥居校長 わざわざお越しいただきましてありがとうございます。念願かなって来春からこども学科をスタートさせることができるようになりました。

松戸市長 こども学科の設立おめでとうございます。というか、ありがとうございますといった方が良いのかもしれませんね。現在、船橋市内全域で市基準で1200人を超える待機児童とその保護者が保育施設の入所を心待ちにしています。施設の開設も急ピッチで進めていかなければならないところですが、それ以上に保育士が圧倒的に不足しているのが現状です。実際、船橋市内の施設も100%稼働できているわけではないのです。保育士不足が間接的に待機児童の増加に関わっている部分もあります。

鳥居校長 そうですね。当法人内にも、みどり台幼稚園・夏見台幼稚園・夏見台保育園があります。現場では実際に保育士・幼稚園教諭の資格保持者の確保に苦労しているという声を耳にするようです。こども学科設立は、夏見台幼稚園・保育園開設当初の2008年以来の宿願でした。

松戸市長 そういった現状の中で、船橋市内にこども学科が開設されることで、市内で保育士・幼稚園教諭の資格保持者を養成できるようになるのはとても喜ばしい事です。

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鳥居校長 このたび新設されるこども学科では、保育士資格とともに幼稚園教諭の免許も卒業時に同時取得できることを目指し、学生をサポートしていきます。今後は両方の資格・免許を所有している人材のニーズが高まることを想定してカリキュラムを組ませていただきました。

松戸市長 幼稚園と保育園を法人内に持っていることで学生時代に豊富な経験を積ませてあげられるというのは資格の取得を目指す学生さんにとって大きなメリットですね。

鳥居校長 法人内に幼稚園二つと保育園を持っているので実地経験は十分すぎるほど積ませてあげられる環境です。さらに、平成28年4月から当校3号館1階に小規模保育事業所を開設します。同じ建物の2、3階にこども学科を開設するので現場と一体になった理想的な教育施設となります。

松戸市長 現在船橋市には、卒業後に船橋市で保育士として勤務することを前提にした修学資金貸付制度があります。貸付額は月額3万円で卒業してから直ちに市内の保育所等に勤務し、一定期間勤務すると返済が免除されます。ちなみに、船橋市民でなくても申請可能です。

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鳥居校長 家庭の事情で進学できない学生さんもたくさんいらっしゃいます。こうした制度は学生さんの可能性を広げる意味でも本当に素晴らしい事だと思います。
通常、保育士資格は、2年間で履修しますが、今回開設するこども学科は卒業までに3年間を要します。これは、実際の現場を体験してもらう機会を増やそうという考えです。
資格や免許を取得するために必要な単位数に加えて、当校のこども学科では市内の保育園や幼稚園を見て回る時間を多めに盛り込みます。実際に働き始める前に実地の経験を豊富に積んでおくことで資格取得後のミスマッチが減り、頑張って取得した資格を活かした仕事を長く続けられると考えています。

松戸市長 現場に即した豊富な経験のある資格者を育成して頂けるのは船橋市にとってもありがたいお話です。また、せっかく資格を取得してもすぐに職場を離れてしまうのでは勿体ないですから仕事とのミスマッチを減らすというのも素晴らしい考え方ですね。ここで学んだことを元に、船橋で大きく羽ばたいてもらえたらと思います。

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※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
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