2015年01月01日 配信

◆この人に魅せられて 私と仕事

テキスタイル作家 か猫さん

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か猫さんは船橋で小物やバッグなどの布雑貨を制作しているテキスタイルデザイナー。

グラフィックデザイナーの両親、服作りの仕事に就く祖母や叔母という環境のもとに生まれたか猫さんは、幼少の頃からカラーチップで遊ぶことが多かったという。周りの影響もあり、か猫さんも自然と物作りの道に進んだ。以前は東京で出版関係のグラフィックデザイナーとして勤務。日々めまぐるしく動く中、デザインの仕事にやりがいを感じながらも「自分の時間を大切に、好きなものを追求したい」という気持ちが膨らみ、それまでの経験を生かし、アーティストへ転身した。

か猫さんの制作する作品は、テキスタイルデザインからはじまる。「玉ねぎ」「グラス」「輪ゴム」など日常生活にあるものをモチーフに布柄をデザイン。「カレーを作っている時にばらけた玉ねぎを見て面白いと思って。輪ゴムは、大量に溜まった赤の輪ゴム見て思いつきました」と、笑うか猫さん。

生地は、綿や麻といった自然の素材にこだわり、柄はシルクスクリーンで一枚一枚プリントする。出来上がりを見て、その柄が活きる作品に仕立てるのだという。使用するときの事を考えた形づくりも工夫しており、デザインだけでなく実用性を兼ね備えた布雑貨となっている。

デザインから縫製まで全て1人で行うスタンスのか猫さんは、最近、他のアーティストや職人との共同制作に面白さを見出しているという。11月に行われた展示会では木工アーティストとコラボし、布地の部分をか猫さんが担当しテーブルランプを制作。また、東北のキャンバスメーカーに再利用にと持ちかけられた油絵のキャンバスの端切れは、パリパリとした風合いの軽い鞄へと仕上がった。

「人と一緒に制作することは作品の創造性を広げてくれることに気づきました。今後も1人で作るというスタイルは基本ですが、もっと人との関わりや出会いも大切にしていきたいです」と、今後の抱負を語った。

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自宅の一角に設けたアトリエ工房
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コラボしたテーブルランプ
◆か猫さん
プロフィール ◇1970 年 東京都練馬区生まれ
1988 年 都立工芸高校デザイン科卒業
1992 年 グラフィックデザイン事務所勤務
1995 年 フリーのエディトリアルデザイナーとして活動
2007 年 ハンドプリントのテキスタイル作家として船橋で活動

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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