◆この人に魅せられて 私と仕事
エコ・テクノ 米本憲司さん
戦中、移民先のブラジルで出会った両親の間に生まれた米本さん。日本に戻り、両親の仕事の関係で船橋に移ってから、結婚後もずっと船橋で暮らしている。
大学を卒業後大手家電メーカーに就職、当時売り出しに力を入れていたラジカセやステレオなどの音響装置の営業に明け暮れていたという。もともと機械いじりが好きだった米本さん、接待やノルマに追われる日々に疑問を感じ、自分がやりたかった仕事を見つめ直した。
1987年に42才で会社を辞め、オーディオ関係の個人事業を始め、その後「エコ・テクノ」を立ち上げた。今では全国より送られてくる、メーカーが対応できない古いオーディオ機器の修理を請け負う。「故障の原因を突き止めて修理し、それを感謝されるのが何よりうれしい」と話す米本さん。
また修理だけにとどまらず、「グリーンエネルギーオーディオアンプ」の開発も手掛けた。ソーラーパネルで発電した電気を、コントローラーを通して変換しバッテリーに蓄電した電気を電源としてアンプにつなぎ利用するものだ。2005年に愛知県で開催された「愛・地球博」にも出展。シンプルな形状のアンプは控えめだが存在感を示し、澄んだ音色を響かせると評判だ。
1989年には千葉県夷隅郡大多喜町に完全手作りのログハウスを仲間と共に5年がかりで完成させ、ソーラーパネルや蓄電装置を設置。身近な太陽光発電の普及のため、近隣の子どもたちを集めて工作教室を開いた。
その他にもイベント会場におもむき、「太陽電池で回す竹コプターづくり」「ペットボトルを利用してLEDランタンを作ろう」などワークショップを開いて子どもたちに太陽光発電の魅力を伝える米本さん。
◆米本憲司さん | |
プロフィール | ◇1946 年 ブラジルサンパウロで生まれる 1953 年 (6 歳) 帰国、東京都江東区大島に居住 1971 年 (25 歳) 船橋に移転 1976 年 (30 歳) 結婚 1987 年 (42 歳) 独立 |
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