2013年06月01日 配信

陸上自衛隊唯一の空挺部隊「第1空挺団」その日常と
今後も複雑化が予想される国際情勢においての役割は?

日頃の訓練や、市民生活とのかかわりなどについて
26代目の空挺団長である前田団長に話をうかがった。

201306_maeda_main.jpg

第1空挺団とは?

陸上自衛隊に属する組織の一つで、自衛隊内唯一の落下傘部隊です。「精鋭無比」をモットーとし、有事の際にはどんな任務でも遂行できるよう日々特殊な訓練を積んでいる部隊です。

新年の初降下訓練で歴代団長として初の挑戦をされたとか?

新年最初の降下訓練では毎年、団長も落下傘での降下を行います。私は今年、高度2000mからのスカイダイビングに挑戦しました。有事の際には、指揮官も隊員と同じように落下傘降下し、部隊を指揮します。隊での訓練以外にも船橋市のマラソンや皇居駅伝に出場するため自主訓練も欠かしていません。
空挺団では、司令官であっても常に訓練を怠りません。全国から腕に覚えのある精鋭が集まってくる空挺団だからこそ、これをまとめるリーダーは全隊員の模範であるべきだと考えております。


自衛隊の入隊を考えたのはいつ頃からですか?

私は子どもの頃南房総の田舎で育ったので、レンジャー訓練する自衛隊の隊員とばったり出会ったことがありました。また、実家は自動車関係の仕事だったので習志野の検査登録事務所にやってきては空挺の訓練風景を目の当たりにしてきました。幼少期の私にとって習志野の自衛隊は常に憧れの存在でした。
入隊して23才から5年間空挺団に所属しておりました。その頃から空挺団に指揮官として配属される日を心待ちにしておりました。


現在はどのような訓練をされているのですか?

厳しさを増す海外情勢や首都直下型地震等に対し、なるべく想定外の事態をなくす訓練を積んでいます。想定外を全てなくすことはできませんが、普段からしっかり訓練を積んでおく事で、万が一への対応力がつくと信じています。また、緊急時に飲まず食わずで人命救助の壁といわれる72時間まで活動出来るようなサバイバル訓練も積んでいます。

前田 忠男(まえだただお)

昭和39年4月生 千葉県出身
昭和62年 防衛大学卒業
平成元年 第1空挺団配属務
平成10年 第18普通科連隊中隊長(真駒内)
平成21年 第12普通科連隊長兼国分駐屯地司令
平成22年 第1空挺団長兼習志野駐屯地司令

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

スポンサードリンク

MyFunaの最新情報はこちらから
関連キーワード