2009年06月01日 配信

kurabe1.jpg長年にわたって船橋の新入社員
教育を一手に任されている。

「みなさんいいですか。話し方の基本は、聞き手に伝わるように話すことが大切です」と倉部さんは、特徴のある温かい声で一人ひとりに心を込めて話をする。

毎年、船橋商工会議所で行われている新入社員教育セミナーの企画から指導・運営まで全てを担当している。研修生には、「窓の内側から想像しただけでは判らない社会の風を肌で感じさせる」事がねらいで研修内容は密度が濃く好評だ。

当初、学生気分が抜けきらない様子で研修を受けていた新社会人達も、二日目には緊張した面持ちで出席するようになり、三日目には一人前のビジネスパーソンの顔つきになり研修に目的意識を持って出席してくるようになる。なぜこのように短時間で成長させることが出来たのだろうか。

一つは、自発性を重んじる彼女の教育方針にあるだろう。研修プログラムは自主性を持って参加しなければ何も進まないように意図されている。最初は社会人になって不安な点、社会人として必要な事についてお互いの意見を出させあい、研修の3日間を通じて行われた中心的な課題『私の会社案内づくり』では、自分が就職した会社は「社会に対して何を価値として提供しようとしているのか」を一人ひとりの目線で理解させることから始まる。

調べてもわからなかった部分は会社に戻ってから先輩や上司に聞き取り調査をさせ、間に合わないようであれば徹夜してでも仕上げて来させ、社会人生活は時間という締切と戦いながら結果を出さなければ意味がないと言うことを実体験で学ばせる。

こうやって苦労して仕上げてきた『私の会社案内』はグループ全員の前で発表させ、お互いに感想を述べあう。これらの研修は、会社もバラバラ知り合いもいない状態で取り組ませる。そうする事で新たな人間関係が築かれ協調性が磨かれると言う。

最後に、長年にわたって船橋市の企業に入社してくる新卒を見守ってきた倉部さんに今年の新卒の特徴を述べてもらった。「今年の新卒は凄く前向き。この間までは、『どうやって辞めればいいのか』といった事を質問してくる新卒者がいたが今年は前向きな意見ばかりだった。不況も決して悪いものじゃありませんよ」

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