2009年04月01日 配信

riba-p.jpg裁判員制度、正しくは「裁判員制度の参加する刑事裁判に関する法律」による刑事裁判は、2009年5月21日から法律が施行され、実際には7月位から行われる予定だ。裁判員制度は国民の6割から7割が支える気持ちがないと機能しないといわれ、特に全有権者の半数を占めるという会社員が積極的に参加することが必要不可欠とされる。もし、自分の会社の社員が裁判員に選ばれたら、企業としてはどのように対処すれば良いのか。経営者のサイドにたって、橋本拓朗弁護士にお話を伺った。

Q:自分の会社の社員が裁判員候補に選ばれたら拒否することはできる 

のでしょうか。

A:裁判員候補の人のもとには、裁判員を選ぶ選任手続きの日の6週間前までに通知が届きます。労働基準法では、裁判員の選任手続きや裁判に参加する場合には、社員は休暇を請求できることになっていて、会社はこれを拒むことはできません。裁判に要する日数は大体3日位といわれていますが、単に仕事が忙しいという理由で裁判員を辞退することはできません。さらに辞退したいがために、裁判員候補者が質問票や裁判員等選任手続における質問に対して嘘をいうと罰金などの処罰の対象になりますので、嘘をついて裁判員に選任されないようにすることは慎まなければなりません。

Q:6週間という時間の意味は。

A6週間というのは、企業に与えられた準備期間と見ることができます。この間に、企業は裁判員に選ばれた人が裁判のために休む期間、その人の代わりになる人を探すことになります。

Q:社員が裁判員として、会社を休んでいる間の給与はどうなるのでしょうか。

A:この間は、有給である必要はありません。しかし、裁判員として休んでいることを理由に解雇その他の不利益な取り扱いをしてはならないとの法律があります。そのため、休んでいる日数がボーナスの査定に不利になったりしてはいけませんので、企業としては十分な注意が必要です。また、経営者や幹部が裁判員制度に理解を深め、社員が裁判のため休んでいる期間を有給にするなど、企業として社員が裁判員に参加しやすい環境を整備することが必要となるでしょう。

Q:裁判員に選ばれたことを相談された場合の注意点は。

A:従業員からの相談を受けることは望ましいことです。そうしなければ代わりの人を手配することができません。会社全体が裁判員制度に理解のある環境でしたら、気軽に相談することがきるでしょう。しかし、裁判員に選ばれたことは本人も相談を受けた上司も裁判が終わるまでは絶対に公にしてはなりません。これは、被疑者などが裁判員に事前に接触したりする不正を防ぐためでもあります。

 

橋本弁護士プロフィール

橋本拓朗

私立ラ・サール高校出身。平成11年、中央大学法学部法律学科卒業後、平成18年、中央大学法科大学院卒業、新司法試験合格。 平成19年、司法修習終了(新60期)し弁護士登録、弁護士法人リバーシティ法律事務所入所。就業規則、労務管理などの労働関係の案件に強い関心をもつ。

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