2016年03月01日 配信

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この人に聞きました!

山邦青果 専務取締役
浅沼仁さん

橋市場に根付く市場の今後のあり方

山邦青果の創業は昭和30年。戦後の経済復興期に神田市場で青果仲卸業としてその産声を上げた。拡大する食料需要に対応すべく順調に業容を拡大、昭和44年には現在の船橋市場に移転しスーパーマーケットや八百屋へ の納入を主軸に青果仲卸としてその地位を安定させた。
また、通常の市場流通だけでは品薄になる商品を情報を仕入れ、地方の同業者へ転送なども行う。そのほか、大きな段ボールで仕入れたものを小分けにして納入するなどのちょっとした仕様変更、特定地域で推進されている農産物を意図的にプッシュするなどの工夫で売り上げを伸ばしてきた。
「最近はカット野菜やコンビニ、ファミレスの普及で加工業者さん向けの仕事も増えてきました」と浅沼さん。「生活環境の変化で核家族化が進んだことによって大根一本を売ってもそのまま売れなくなってきた。単身者向けに半分サイズで販売するなど私たちに求められることも変わってきました」とも。
市場には産地から届いた農産物をすべて販売する商品の調整機能がある。ダブつく場合には、相場が安くなったり、品薄の時には相場が上がったりするが、卸売会社は出荷者より一定の市場手数料が得られるため、高く売れた分だけ利益を確保できる。
商品を高く売ってくれる市場には荷物が集まるが、値段が高すぎると仕入れに来る客は減る。仕入れが減れば流通量が確保できなくなり市場の力が減少する。携帯電話の無い時代には、他の市場で同じものをいくらで扱っているのか、その情報を持って稼ぐ業者もい たという。今は携帯電話やネットがあるのでどの市場で何がいくらで取引されているかがリアルタイムでわかるようになったという。
国内の各市場は過渡期にあり、これからの市場には産地色を明確に打ち出すことにより「○○の品揃えならどこにも負けない」とか「あそこに○○を出荷したら高く買ってくれる」と、選ばれる市場作りが欠かせない。
同社では、トマトやきゅうり、梨の取扱量が他社と比較して抜きん出ているという。梨に関してはふなっしーとコラボした「ふなっしー梨箱」を企画。船橋の市場ならではの商品企画力などで業績を伸ばしていく見込みだ。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
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