2015年03月01日 配信

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この人に聞きました!

船橋魚市株式会社 社長
鎌倉照敏さん

◆魅力ある市場とは?!

船橋市場が中央市場から地方市場に代わったことで、市場を一般に認知してもらうため、開催したのが昨年5月の「船橋市場だョ! 全員集合」でした。このイベントは、一般の方に駅近で住宅地のすぐ近くにある船橋市場の存在を知ってもらうという意味では大いに効果があったと思います。

一方で、地方化したからといってすぐに一般向け小売りができるかというと、そういうわけにはいきません。水産市場の売上は、①スーパーなどの「量販店」、②街の魚屋さんなどの「小売」、③飲食店などの「業務筋」という3本の柱で構成されています。中でも③の「業務筋」が6割程度のシェアを構成しているのが理想とされています。

すしネタを例に挙げれば、高級なネタから一般に人気のネタ、珍しいものまで全てがそろっていて初めて水産市場は成り立ちます。その上で、それぞれの魚種ごとに上~並まで揃い、業務筋のお客さんが「選んで購入できる」ということが重要なことと思われます。

◆ピーク時には500億円の取引復活のキーは地元飲食店?!

ピーク時には水産だけで500億円の取引があった船橋市場。現在は120~130億円になっています。周囲に市場が整備されてきたとか、チェーン店が増えて仕入れの流れが変わってきたなど様々な要因があります。ただ、船橋市場の場合、駅前や市内にあれだけの数の飲食店(業務筋)がある訳ですから、その皆さんに興味を持っていただき、仕入れの際に船橋市場を覗いてもらえるようになることができれば市場は活性化すると考えております。

そのために、定期的に情報を発信することで市場に目を向けてもらえるよう、取り組みを実施しています。また、船橋には漁港があり漁師さんがいます。現在はそれほど多くの取引がありませんが、漁港のある街の市場である当市場に魚を卸してもらう取り組みも、地産地消の観点から考えると、先々には必要なことだと思います。

市場には評価と分荷という機能があります。「評価」は、値段をつける機能で従来の「競り」(船橋ではマグロの競りが行われています)と、売り手と買い手が一対一で交渉する「相対(あいたい)」という方法があります。当然、値が高くつく市場には荷主も商品を入れたいですし、どれだけの物量が入ってきてもさばききれる能力があれば安心して荷を預けられます。地元飲食店からの当市場の認知をあげ、商品の量と質を一層上げていくことに今後も努力致してまいります。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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