物理学を用いた揚げ方で油カロリー50%オフを実現した「から揚げ専門店」。ジューシーで必ずクセになること間違いなし!

住所 〒274-0053 千葉県船橋市豊富町649-61
電話番号 047-404-1441
営業時間 11時~14時、16時~20時
定休日 日曜
アクセス
ホームページ
取材記事
取材画像

アンデルセン公園目の前に仮設店舗のようなから揚げ専門店「ふなから」

まるで仮設店舗のようなたたずまいに「催事はいつまで?」と質問殺到

 船橋市北部の観光スポットとして全国的に知名度が上がった「ふなばしアンデルセン公園」(船橋市金堀町525)北門の道路を挟んだ目の前にまるでプレハブの仮設店舗のような佇まいのから揚げ専門店「ふなから」(船橋市豊富町649-61 TEL047-404-1441)が、昨年12月9日オープンして以来、SNSや近隣住民の口コミを中心に話題になっている。

 同店は、市内大穴地区に本社を構えるファーストエクスプレスが経営する飲食業態の第一号店舗。もともと、車庫として購入していた用地だが、トリップアドバイザーのランキング入りによるアンデルセン公園フィーバーで目の前の道路が日常的な大渋滞になったため別の使い道を模索していたという。

 そんな中で、「この人気を逆手にとって飲食業態をやったら受けるんじゃないか」と、社内から意見が上がったのを機に、飲食業の許可をとり新業態をスタートさせた。 店舗面積は、約5坪。券売機部分は別棟で2.6坪。

 新規事業の立ち上げを担当するのは祐川覚さん(45)。もともと、大手の物流会社で営業課長として辣腕をふるっていたが、思うところあってファーストエクスプレスに転職。調理師の資格を持っている事もあって今回の事業立ち上げに携わる事になった。

 生来のから揚げ好きから「から揚げしかない!」とメニューを決定。地域おこしで成功している「中津から揚げ」のレシピを参考に2か月間の試行錯誤を重ねオリジナルの「つけだれ」を開発した。船橋のから揚げということで「ふなから」というネーミングに決定。

 子ども達には大人気のから揚げだが、年を取るに従って食べる機会が減る。原因が油にあると考え、厨房には超音波の力を使って毎秒5万回の振動で調理する「ドクターフライ」を導入した。

 驚異的な電波振動で内部まで火が通りやすくすることで調理時間を大幅に短縮できる未来の調理器具と言われる「ドクターフライ」の活用で、「悲しい事に、誰が調理しても美味しく作れてしまうんです(笑)」という仕組みを作り上げた。「油っこさが全然ないあっさりしたから揚げを実現した事で近所の高齢者にも大人気です。当初見込んでいたアンデルセン公園のお客さんはほぼゼロですが、地元の少年野球チームや自治会からの注文が殺到しています」と祐川さん。

 当初、アンデルセン公園の定休日に合わせて設定していた同店の定休日も日曜日に変更した。から揚げの反響の大きさに2号店の出店も検討中だという。「誰が作っても一緒のから揚げなので、高齢者や障がい者を雇用したい。高齢を理由に親会社の現場から退くドライバーをここで雇用できる仕組みに持っていけたら」など祐川さんの夢は膨らむ。

 メニューは、ふなから(大)が1個(85グラム以上)で130円。ふなから(普)が1個(40グラム以上)70円。ふなから(普)弁当が500円。これにはふなから(普)が4~5個入っている。ふなから(大)弁当が、から揚げ3個入りで540円。ふなから(普)弁当の2倍程度のボリュームになるという。野菜とデザートがセットになっている「レディースランチ」(500円)もあり、それぞれに日替わりスープが付く。

 その他、から揚げにかけて食べる「シーズニング」と呼ばれるオプションに「チーズ」「カレー」「ブラックペッパー」の3種類と、祐川さんオリジナルレシピの手作り「油淋鶏ソース」(各30円)がある。

 から揚げの味も人気を呼んでいるが、同店の立地やたたずまいも話題を呼んでいる原因の一つだ。もともと、車庫として活用するはずだった場所を整地し、一見プレハブ店舗を設置しただけのようだ。基礎を作って建物を建築した飲食店ではないので来店者の多くが「いつまで催事やっているの?」と質問するのだという。

 また、同店の会計には券売機が採用されているが、敷地内に設置された別のプレハブで券を購入するようになっている。来店客のほとんどが初見では券売機の存在に気が付かないようだ。「オープンしたのが12月9日、今年はとり年で平成29(にく)年という事もあって鶏肉を使っているから揚げには最高の船出ですよね」と、いたずらっぽい笑顔を見せる祐川さん。

 同店では「フェイスブック」や「LINE」などのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を活用して情報を多角的に発信している。同店の様々な取り組みには祐川さんならではの「シャレ」が効いている部分がたくさんある。そうした仕掛けの一つ一つに来店者や近隣住民が気が付き同店のことを発信・拡散したくなる仕組みが随所にとられているのだ。

 「今後は駄菓子屋の併設やバーベキューの開催など地域の人たちにもっと喜んでもらえるイベントを企画していきます」と祐川さん。

 営業時間は、11時~14時、16時~20時。日曜定休。※3月1日~はディナー営業が15時になる。  

<017年02月25日 配信スクランブル記事>